体温って風邪引いた時とかは気にしますけど、普段はそれほど深刻にとらえてないですね。
もっとも、熱中症の急増で、改めて体温に注意を払わなくてはならない状況が起こっています。
でも、体温は健康を保つために、大変重要な意味をもっています。
どなたもご存じのように、私たち人間は、36.5度前後の範囲で、正常な健康状態となります。この範囲じゃないと、私たちの体の色々な働きが、正常に機能しなくなります。
アスリートのコンディショニングでも、毎朝決まった時刻に体温を測るのは、とても有効です。その日の体調によって、朝の体温が変わります。
私たちの体は、大切な体温を自動調節するメカニズムを持っています。24時間、自動的に、体温はコントロールされています。
体温の変化をキャッチして、体温が高くなり過ぎたり低くなり過ぎたりしている時、このコントロール機能が働いて、体温を下げたり上げたりするための体の働きが起こります。
体温が高くなったら、これをセンサーがキャッチして、コントロール機能によって発汗つまり汗を出すという具合に。
熱中症の問題がどんどん大きくなっていて、「水分の摂取の重要性」が盛んに言われています。確かに、水分摂取不足傾向の人が多いと思われます。
それはそれとして、熱中症急増の背景には、体温調節の働きが衰えているのではと考えられるのです。
先ほどから体温のコントロール機能と言っていますが、その中枢は脳の視床下部です。
視床下部が疲労していると、体温調節のはたらきに影響が出ます。
気温が高い環境に長時間いると、体温調節のために、視床下部が疲労します。
熱中症が起こりやい状況になるのですね。
視床下部の疲労ケアが、体温の調節には大変重要ですね。
筆者:竹内 研(一般社団法人日本メディセル療法協会理事・学術委員長)
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