鵞足炎(ガソクエン)という名称は、かなりポピュラーになってきましたかね~。
膝の痛みが起きます。
膝が痛くなる原因は色々とあります。
学生時代に聞いたお話があります。
とある女子スキー選手のお話。膝の痛みが発症した。整形外科を受診したところ、半月板の損傷だろうとの診断を受けた。手術が必要と。その選手はセカンドオピニオンを求めて、他の病院を受診。やはり半月板損傷で、手術適応と。そこで、やむなく手術に踏み切ったそうです。術後、その症状はというと、相変わらず痛みがあった。そこでさらに別の病院を受診。そこでの診断は、鵞足炎。ストレッチングが効果的だと。
そして、彼女はストレッチングをやっていったら、痛みが消えた。
でも、摘出した半月板は、戻ってこない。。。
当時はまだまだ、鵞足炎に対する認識が広くなかったのでしょう。確かに、以前のスポーツ医学のテキストには、鵞足炎は記されていなかったですね。
半腱様筋そして半膜様筋が硬縮するのが、鵞足炎の誘因となるとされています。これらの筋群は、内側ハムストリングスと呼ばれます。腿の裏側の内側より。
鵞足とは、内側ハムストリングスが膝蓋骨つまり膝のお皿のすぐ下にくっつく部分の名称です。
内側ハムストリングスが硬縮することによって、この部分に炎症が起こります。
アスリートにも多いですし、中高年齢者含めて一般の方々でも多く見られます。
鵞足炎で膝の痛みが出ている人の腿の裏に触れてみると、確かに、内側ハムストリングスに沿って、硬くなっているのが解ります。
だから、その部分をストレッチングで伸ばしたり、マッサージをしたりします。
ここで、筋膜に注目。
内側ハムストリングスの筋膜にリリースをかけると、効率良く和らげることが可能です。 膝痛に悩む人は、たいへん多いですね。その痛みを誘発している筋肉や靭帯や腱も色々。でも、それらの筋肉,靭帯,腱のどれかの筋膜をリリースすると、良い効果が現れることは少なくありません。
筆者:竹内 研(一般社団法人日本メディセル療法協会理事・学術委員長)
コメント