Vol.16 ポッコリお腹の正体

近年、男女問わずシックスパックへの憧れを持つ人が増えています。SNSでは、引き締まった腹筋を披露する投稿が溢れ、ボディメイクへの関心の高まりを感じます。しかし、憧れのシックスパックを手に入れるためには、ただ闇雲に腹筋運動をすれば良いわけではありません。

多くの人が勘違いしているのが、ポッコリお腹の原因と対策です。「お腹を凹ませるために、毎日腹筋運動を頑張っているのに効果が出ない…」そんな悩みを抱えている方は、ぜひこの記事を読んでみてください。

シックスパックとは、腹部の筋肉「腹直筋」が割れて見える状態のことです。しかし、美しい腹筋を作るためには、腹直筋だけでなく、その奥にある「腹横筋」も重要な役割を果たしています。

  • 腹直筋:
    • お腹の前面にある縦長の筋肉
    • 体を前屈させる時に使われる
    • 鍛えるとシックスパックが形成される
  • 腹横筋:
    • 腹部の深層部にある筋肉
    • お腹をコルセットのように引き締める
    • 体幹を安定させる

つまり、腹直筋を鍛えるだけでは、お腹は引き締まらないのです。ポッコリお腹を解消し、理想のウエストラインを手に入れるためには、腹横筋を鍛えることが不可欠です。

腹横筋は、天然のコルセットとも呼ばれ、お腹周りを引き締める役割を担っています。しかし、運動不足や姿勢の悪さなどによって腹横筋が衰えると、内臓が正しい位置に収まらず、お腹がポッコリと出てしまうのです。

また、腹横筋は体幹を安定させる役割も担っています。腹横筋を鍛えることで、姿勢が改善され、腰痛予防にもつながります。

腹横筋は、一般的な腹筋運動では鍛えにくい筋肉です。効果的に鍛えるためには、以下の方法を試してみましょう。

  • ドローイン:
    • お腹を凹ませた状態で呼吸をするエクササイズ
    • 腹横筋をピンポイントで鍛えることができる
  • 呼吸法:
    • 深い呼吸を意識することで、腹横筋を刺激する
    • インナーマッスルを鍛え、体幹を安定させる
  • 筋膜リリース:
    • 腹部や腰部の筋膜をリリースすることで、奥の筋肉にも刺激を与える
    • 筋肉の収縮性が高まり、弾力性が向上する

これらのエクササイズを継続することで、腹横筋が鍛えられ、ポッコリお腹が解消されます。

猛暑続きの今年最近よく見聞きしますね、シックスパック。くっきりと、腹直筋の腱画が割れている。
女子のオリンピックアスリートの腹筋が話題になったりも。

それに、男女を問わず、ボディメイクが定着してきて、シックスパックの腹筋があちこちで目に触れます。
割れた腹筋を作るには、腹部の皮下脂肪を減らすのに加えて、腹直筋を肥大させます。

ちなみに、腹筋運動として広く認識されている筋トレのシット・アップですが、往々にして腸腰筋にかかる負荷の方が大きくなったりもするので、より腹直筋に限定して負荷がかかるアブドミナル・クランチが勧められたりもします。

さて、「ポッコリお腹をなんとかしたい。」と思っている人、とても多いですね。
そのために、腹筋運動つまりシット・アップを一生懸命に行うケースは、相変わらず多いでしょう。

その結果はといえば、なかなかポッコリお腹が引っ込まない。

それではアブドミナル・クランチではとやってみても、少しは効果が感じられるかもですが、似たり寄ったり。
ダイエットをやってみても、目立つ効果はゲットできなかったり。そんな声をよく聞きます。

何故?

その答えは、お腹をキュッと引き締める働きをする筋肉は、腹直筋ではなくて、腹横筋だから。

腹横筋は、腹直筋や腹斜筋の下(奥)にあって、ちょうど腹巻を巻いたように着いている筋肉。インナー・マッスルだから、外からはわからない。
この腹横筋も弾力性が低下して、しっかりと伸び縮みしなくなるのが、ポッコリお腹の正体。

では、腹横筋の弾力性をどうやって取りもどすのか?

弾力性がもどると、ポッコリお腹が即座に引き締まるケースは、珍しくはありません。
たとえそれが一過性のものであっても。継続すると、ウエストサイズがはっきりと小さくなる例も多いですね。

ではどうやって?
何せ、表面からはわからない筋肉ですから。

エクササイズ的には、呼吸を活用したエクササイズで、腹横筋を刺激することができます。すると、弾力性が取りもどせます。

その他だと、筋膜のリリース

腹部や腰部の表面から筋膜リリースを行うと、その奥の筋肉の膜にもリリースが起こります。

すると、筋肉の収縮性が高まって、弾力性も高まります。

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